Think Proof, Count Two
勉強や研究をするとき,紙にペンで書き殴るのが好みです. ここ 2, 3 年は iPad Pro と Apple Pencil を使うことが多かったのですが, やはり紙の方が優れている点がいくつかあります. 例えば,長い計算や証明を追うときや書くときは,机いっぱいに計算用紙を広げる方がやりやすくかんじます. iPad だと以前の計算を確認するのにスクロールする必要があり思考に専念できません.
ということで書き心地が良く,そこまで高くない計算用紙を探すことにしました. 一般に近くで手に入るコピー用紙などは, プリンター等のためにコート処理されており筆記には向かないという話を聞くので今回は候補から除外しました. あまり詳しいことは知らないので気になった方は適当に調べてください.
お世話になったのは以下のサイトです:
太めの水性ボールペン(0.7 mm くらい)や万年筆をよく使う. 気分によっては鉛筆も使う. 本稿で単に「インク」と言ったら万年筆の染料インクのことを指す.
書きごごちの良い紙が欲しいが, お金持ちではないので 1 枚あたりの値段はできるかぎり抑えたい. 基準としては
あたり. 坪量の単位は \(g/m^2\) だが,一々明記するのが煩わしいので略すことにする.
コクヨのキャンパスノート(ノ-201A: A4・7 mm罫・40枚)のメーカー希望小売価格は 400 円なので 1 枚あたり 10 円. 計算用紙は片面筆記したいが,ノートは両面筆記が想定されるので 1 枚あたり 5 円くらいと考えてよいだろう. 実際量販店で買うともう少し安くなると思うが. 書き心地は可もなく不可もなく. 裏抜けは基本しないが,商品によってド派手に抜けることがある. ロットの問題なのか,用紙(スタンダードと再生紙がある)の問題なのかは不明.
巴川製紙所が作っている紙. 薄いのにインクが裏抜け・裏透けしない,また書き心地が良いことで知られている(らしい). ほぼ日手帳の用紙はこれだとかなんとか. システム手帳のリフィルも存在している. 筆記具によっては経年でインクが裏抜けするという話も聞く. 書き心地の良さを語ったり,インク裏抜けの検証をしているブログもあるので気になる人は適当にググって欲しい.
ネットショップからルーズシートが買える. こちらはパッドタイプなので持ち歩きにも適していると思われる. ただし計算用紙として常用するには些か高価な気もする. (私は購入していない).
紙問屋から 4000 枚単位で購入すると 1 枚あたり 2.5 円以下で手に入る. 現在はこちらを使っている. 持ち歩きに難があるが,例えば,スナップパッドあたりを買うと幸せになれるかもしれない. 大きめのダブルクリップで束ねて,ビニール袋などに入れるのでも良い.
A4・5 mm 方眼のパッド. 罫線は薄いブルーで好み. キャンパスノートより割高感があるが,量販店でまとめ買いすれば若干安くはなりそう. 書き心地も良く. 特に罫線にインクがはじかれにくいところがポイント2. ただコクヨの紙はインクフローが渋くなる気もする. この辺は好みか.
クリーム色の用紙で目に優しい(気がする).
厚み 62 kg のものはインク滲みと裏抜けが激しい. ボールペンとか鉛筆メインなら問題はないし,書き心地も上々. 厚み 72 kg になるとインク滲みもなくなる. 裏抜けはインクによっては起きる. 片面筆記なら問題はない.
こちらもクリーム色の用紙.
手触りがザラッとしていて楽しい. 太字のペンや,柔らかめの鉛筆で書くとたぶん気持ちが良いと思う. インクの裏抜け・滲みはなし. 少し厚みがあるが,一番薄いやつは坪量 60 くらいなので嵩張るというほどでもない.
私はトモエリバーを使うことにしたが,筆記具や好みによってはシフォンクリームの方が良いという人もいるだろう. そんなに高くもないし.
上で挙げた mukku さんと宅配紙販売さんに,計算用紙を探している旨メール・問い合わせフォーム等から相談したところ, 大変丁寧なご返答をいただきました. この場をお借りして,改めて感謝申し上げます.